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Mbira dza vadzimu

<mbira dza vadzimu>

mbira dza vadzimu は世界で最も有名な finger plucked instrument の一つです。
他の国、地域のものに比べ圧倒的に硬いキーからの生まれる力強い音色は約40年まえにpaul berlinerによって録音されたレコードで世界に広く知られるようになりました。
首都を中心に国中で広く演奏され、今のこのスタイルに固まったのは首都より南西にあるMHONDOROの地がオリジナルといわれてます。
paul berlinerによって録音されたグループmhuri yekuwa riwizi や 今はドイツに渡った有名な女性mbira奏者 stella chiweshe など多くのMhondoro出身者が活躍しています。


mhondoro


<木>
本体に使用される木はMukuwaという木が最も一般的です。Mukuwaは古くなるとなんとも言えぬ良い色合いに変化してきます。音にも微妙に影響があるためか、古くなったmbiraをキーだけ交換したものも見かけます。その他にmukanda(hard wood)、muwanga、muvamaropa(bloodtree) なども使用されますが、軽くてngoma(drum)や Matepeに向いているMhutitiは、mbiraの音には向かないため使われません。

 mukuwa

 blood tree


<キー>
昔は硬くて火に一度通さなければならないスプリング=バネ材(金属名称:SK)が使われていましたが、現在は扱いやすいreinforce針金が一般的です。

音色は、キー本体とキーを留める部分が徐々にしっくりくることにより、弾けば弾くほど深みのある音に変化します。2台の新品のmbiraの片方だけを練習に使っていて、3ヶ月後に2台の音を比べたら驚いたことがあります。

現地では儀式、パーティーで一晩中同じmbira が数名のplayerに交代で演奏され続け、それが何年にもわたって行われることにより mbira の音を鍛えていきます。
だから、ただ飾っていて古くなっても音は良くなりません。
それに関して一つ良い話があります。
あるインターネットカフェでメールを開いていたら どこからかmbiraの音色が聞こえてきました。店のBGMかと思ったらなんと、回線があまりにスローなため待っている間にmbiraを弾いているplayerがいたのです。彼の手はパソコンのキーとMBIRAのキーを相手に休むことを知らないようでした。
さあ 便器に腰掛けてる時でさえmbiraを手放せなくなったでしょう?
   クルクルがスプリング、その他はreinforce。


<曲>
nhemamusasa、tairevaなどは どの儀式、パーティーでも必ず演奏されるような人気曲です。
逆にchamutengure などは 国際的に販売されているCDのせいで有名ですが、週末のパーティーで演奏されることがあっても本格的な儀式で演奏されることはありません。スピリチュアルな曲ではないからです。
このように mbira music は単なる楽しみの為だけではなく、人々と祖先の霊をつなぐ媒介のような役割も担っています。

   
WorldNetWorkから出ているCDで有名なムチェナ家とSOULS of mbiraで素晴らしい歌声を聞かせてくれるMR MUDEが参加した田舎での儀式。


<演奏法>

mbira music は複数台による合奏で hosho(ラトル、マラカス)ngoma(太鼓)が加わった、他のアフリカ音楽同様踊り手が最優先される非常にリズミカルなものです。

まず数あるfinger plucked instruments の中で、mbiraが最も有名で多くの人に演奏されているということはつまり、各パートの演奏自体はそれほど難しくはないということです。
3段に並んだキーは、ちょうど3オクターブ(エクストラキーがあることもある。dongondaチューニングは別 )と他に比べて理解しやすく、2本の親指と右手の人差し指の3本しか使いません。

むしろ難しいのはkusharaとkutinhiraによる絡み合いにあるのです。

mbiraの曲は kushauraパート 、kutinhiraパート という2台のmbira それにHOSHO(ラトル、マラカス)という形の合奏で演奏されます。
Mbiraが3台の場合もありますが、多くのmbira player は 2台がbestだと言います。

まずkushaura から始まり それにkutinhiraが絡んでいきます。ゆったりとしたリズムで始めるのが原則です。
(アフリカ音楽は全てがダンスミュージックであり 楽器は全てがリズム楽器なので、HOSHOや手拍子が入れられないほどスローではなく踊れる程度にゆったりと。)
kushaura と kutinhira のフレーズは似ている場合もあれば全く違うこともあります。全く異なる場合は2パートの合奏で初めてその曲の顔が見えてきます。もちろん各パートは互いを補うというだけでなく、それだけで聞いても1つの曲として十分聞けるものです。
他のアフリカ音楽同様 <自立した play の共演> ということがmbiraにも言えるわけです。

曲が進むにつれ徐々にhosho(ラトル、マラカス)に引っ張られようにリズムを速めます。
この際 成熟した優れたプレーヤーはむやみやたらと曲中でバージョンを展開しません。
上記にも記したようにアフリカ音楽は全てがダンスミュージックであり、踊り手が最優先されるものです。
踊り手が今の音楽に集中しているのに、すぐに他の要素を持ち込んでしまうと、踊り手はその演奏者を良いプレーヤーとは認めません。世界中のアフリカ系音楽が単純なループミュージックであることには理由があるのです。
踊り手が許す範囲でバージョンを展開することが望ましい形です。

アフリカ音楽の特徴である反復、連続 から生まれる快感を得るには流れを止めないことが大切です。
(合奏をするということにはアフリカ系音楽に共通する非常に意味のある理由があります。その中では 流れを止めることのほうがかえって難しいのです。)


<キー、チューニング>

mbira dza vadzimu のオリジナルのキーの本数は22本です。最近はそれより少し多めのMBIRAがありますが 基本は22本であり どの曲の基本フレーズも22本内で収まるように作られています。つまり22本以外のキーは本来エクストラキーと言えます。

mbira dza vadzimu は全て手作りの楽器ですから当然 mbira maker によってそのキーの高さも違ってきます。
ですから一人の mbira maker によって作られた2台が合奏にベストであることは言うまでもありません。
しかし最近はチューニングマシーンも出回っていたりしてこのmbira のキーはA などとアフリカらしくない言葉も聞かれる始末。
だから近頃は違うmbira maker の mbira もばっちり合ったりするんです。有難いけど複雑、、。

tuner.JPG
mbira も アフリカの他の楽器同様、その音階はアフリカ独特なものがあり、口で言うドレミファ、、、も、ちょっと違うだろと首を傾げたくなる人もいますが、人により音階の感覚も微妙に異なるので、実際にはこれが正しいというのはないし、それを求めるほうがおかしいはずです。
アフリカ音楽に共通していることは 拘らないということ。とりあえず弾けよ、話はそのあとだ ってな感じ。
(実際、なんか変と感じたものの方が合奏されると良かったりするんだよね。)

チューニングには
mabembe、gandanga、dongonda、dambatsoko、nyuchi、など様々あります。(中にはオリジナルチューニングのmbiraをつくるmbiraメーカーもいる)
上記のようなものは mbiramakerに特注しない限り手にすることはないと思いますし、それほど重要ではありません。問題は最も一般的で「mbiraといえばこのチューニング」というものに適当な名前がないのです。
ある人達はこれをnyamaropa 、 ある学校ではshumba また他の人達はmahororo、nhemamusasa チューニング などと呼んだりしてるのです。
でも結局あるmbira player が言ってた言葉が本当のような気がします。
つまり「これがmbira dza vadzimu だ」と。

他のチューニング名は元祖との差別化で用いられているが、オリジナルには名前なんて要らないのかも知れない。そこでこのサイトでは これをスタンダード チューニングと命名し特に記述のないものは全てこのチューニングとします。

  • 注:スタンダードチューニングというネーミングは このサイトが生み出したオリジナルの言葉ですので現地での一般的な呼び方ではありません。

また現在最もホットなグループ mbira dze nharira は nheketo、duriro、nhoapasi、hweva、など 自分たちの演奏に合ったチューニングを作り出しました。これらはスタンダードチューニングをもとにしながらも、各mbiraのキーの高さが極端に違い全てにマイナースケールに対応するエクストラキーが中央に付けられています。スタンダードチューニングのバリエーションと考えても良いかも知れません。
これにさらにdongonda、dambatsokoチューニングが加わります。
ここで注目したいのは、彼らは5人以上のメンバーがmbiraを弾くにもかかわらず、合奏がうるさくないということです。
キーの高さをずらし、お互いが最低限の音を出すようにして音のぶつかりを上手く回避しています。
ボーカルスタイルもそれまでのmbira音楽はmahongera(lowvoice)、huro(highヨーデル風)、kupururudza(吠える)、kudekera(poet)
など各人が得意なパートを受け持ちましたが、彼らはコーラスを多用しています。
演奏スタイルも 例えば一人がnyamaropa、一人がbangizaを演奏したりすることにより オリジナルの曲を作り上げたりしています。
伝統的なスタイルからするとかなり邪道なのですが、それぞれのmbiraの音程が違うので違和感なく聞こえます。
このことからもmbiraの代表的な曲のほとんどが関係性を持つことがわかります。

Ephat Mujuru 、 Sekuru Gora など著名な演奏者が亡くなってしまった今、mbiraにも新しい波が来ているのかも知れません。
ただし これらの変化は あくまでもCDを出せるようなポピュラーなグループの場合のことであり、一般の儀式、パーティーなどでこのような変わったmbiraが用意されたり、コーラスがハモられたりするようなことはありませんのでご心配なく。
(注:アフリカでのゴスペルソングは当然コーラスです。mbira song には そのようなコーラスは普通入らないということです。)

まずは何百年もの時をかけて熟成された伝統的なMBIRAを。基本が大切!

   

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